「けんか?

なかがわるいの?」


「いや、あれは仲が良いからああいうことをしてるんだよ。

気にしなくていいと思う」


こっそり出口に移動し、廊下に出て行きながら、まだなんだかごちゃごちゃと言い合いをしている2人に一応声をかける。


「あの、私たち、そろそろ本当に帰りますんで!

今日は本当にありがとうございました!

カナ爺はごゆっくり。

道はわかるから大丈夫だよー」


「まて!

わしも帰るんじゃ!」


「何じゃと!

金文!

今日は久しぶりに稽古をつけてやる!」


カナ爺は鉄治さんに首元を掴まれ、私達の隣をすり抜けて廊下の奥へ消えていった。