泣きたい夜の恋物語

「月が綺麗ですね」って

「愛しています」って意味なんだって。

でも、君は不器用で

「好き」すら上手く言えない。

だから

何も言わずに私を抱きしめて

言葉より温かい君をちょうだい。
私、「運命の出会い」って

何のことかやっと分かったよ。

まさかの瞬間に「運命の人」と出会うこと、

じゃなくて

すぐ側にいる「運命の人」に気づくこと。
朝焼け空

昼の青空

夕焼け空

星降る夜空

白い曇り空

灰色の雨空

雨上がりの虹

今日も、私の恋はいろんな色に染まってゆく。
年に一度だけ

天の川を超えて巡り会える

織姫と彦星のように、

年に一度だけでいいから

ううん…死ぬまでに一度でもいいから

君と同じ「好き」を感じてみたい。
午前

0:00 明日、君と会えるのが楽しみで仕方ない

1:00 君と付き合う未来を妄想する

2:00 失敗しないために脳内シミュレーション

3:00 君を楽しませるための話題作り

4:00 どうしよう…ドキドキして眠れない

5:00 今から寝ても遅いから準備しよう
クラスが違う君と

たまたま廊下ですれ違って

目は合わせてくれないのに

すれ違いざまにこっそり手を触れてくる。

何気なく、地味に、いや、めちゃくちゃ…

君にきゅんとした瞬間。
クラスでは全然目を合わせない二人。

クラスで一番静かなあの子と

クラスで一番騒がしいあの人

実は、昨日一緒に帰ってるところを

見かけちゃったなんて

密かに二人を応援してる、私だけの秘密。
二次元の君に恋をした

画面を開けばすぐに会える君

何度でも同じ瞬間を巻き戻せる君

体温に触れられないのは少し寂しいけれど

今日も私はきらめく君に恋をするのです
耳が聞こえない君に

なんて言葉で

どんな言葉で

愛を伝えられるだろう

私を優しく見つめる君の手を取り

何度も「好き」とささやきながら

その手のひらを指でなぞって文字を伝える

目には見えない“あいしてる”