――
―――――


『…んで…何で………兄貴なんだよ……待ってるって言ったじゃん!ずっと…たかが一年じゃねぇかよっ!』



早紀に別れを告げられ
俺はその場を動けずにいた…




俺が旅立つ前、

この公園で、お前…




待ってるって言っただろ。








“ずっと…”

なんて頼りない言葉なんだろう…














「…ねぇ、それ相手いる時に言わなきゃ無意味だよ。」


『っ!誰だよっ…』


誰かに聞かれた!!
そう思うとなんだか恥ずかしくて、勢いよく振り返った。



そこに貴方はいた…



「あなた雄也の弟でしょ?」


『兄貴知ってんの?』



「まぁ…」



『…ぁ……薫くんの彼女?!確か何度かうちにも来ましたよね??』



「…」



『違い…ましたか…??』


やっべぇ!…人違い?!







「そうだよ…」


『やっぱり!!そうですよね、なんか見覚えが……あれ…薫くん最近結婚して…』



奥さんの顔こんな感じだったかな??

なんか…







「私は愛人だよ。」


『っ!!』


俺の心を見透かしたような目で…


そう言った貴方が印象的だった。