──貴方に伝えたかった、たった一言。

七月七日。

もうすぐで夕方の五時……。

星との約束の時間だ。

緊張感が私の心を締めつけてくる。

早鐘を鳴らす心臓が少し痛い。

この海の前で、この夕日の前で、私は彼を待つ。

         ♢

五時になったが星が来る気配がない……。

星だったら五時より前に来るはず……。

星……?

「誰かー!!人が轢かれたー!!」

え……?

誰が……?なんでこういう大事な日に限ってこうなるの?

私は何も考えずに、声のする方に走った。

星は来ないし、事故は起こるし、今日は何もかもおかしい……。

「誰が轢かれたんですか!」と近くの男性に話しかける。

「高校生ぐらいの子だよ……」と唖然としていた。

「救急車を呼んで下さい!早く!」と男性にも関わらず言って、事故したところまで私は走った。

事故した車が電柱に当たっている……。

私は事故が起きたところに着いた途端。

私は目の前が真っ白になった。