「もー」
「まーそんなにおちるなよなっ♪」

俺らは、こんなバカはっかやって、日は過ぎていった。

すっかり寒くなって、恋人が甘いときを寄り添って過ごすであろう、クリスマスが来た。


「じゃあ亮。いってくるわよ。」
「行ってらっしゃい。母さん、いつも...ありがとう。」

母さんは優しく微笑み、行ってきます。と言って家を出た。
今の時刻は6時。

俺は父さんがいない。
俺がまだ本当に小さな頃に死んでしまった。
だから父さんとの思い出はない。

でも、寂しい思いをした記憶はほとんどない。
母さんは夜の仕事をしながら、必死に俺を育ててくれた。
母さんの愛に包まれていたから。
母さんを守りたいって思ってたんだ。
だから人一倍になんでも頑張ってきた。

いつか...母さんに楽させてやりたいんだ。
とっても優しい人だから。


ーピ~ンポ~ン

あれ?
母さん忘れ物かな?

7時?

誰だろ?


ーガチャガチャ