なんで。
祐樹、今日は告白して来るって。
嘘だろ?
祐樹が好きになったやつって、彼女なのか?

ってことは、同じ学校。
転校生。
あのときの。


その後、どうやって家に帰って来たのか覚えていない。

帰ってきたものの、勉強なんてする気にはなれないし、する事がなくて、ただボーっとしていた。


ようやく動いたのは、ケータイが鳴った時だった。

<着信:新井 祐樹>

一瞬、出ようか迷った。
結局、出ることにした。
なるべく、明るい声で。

「もっしもーし」
「もしもし…」

明らかにいつもと様子が違う祐樹。