それは極度に高められた集中力と、極限まで追い詰めらた精神状態が起こした奇跡だったのかも知れない。

世界中の隅々まで、自分の意識が張り巡らされたのだ!!


しかしそれは同時に、人間の廃棄物の数々が自然環境を破壊している様子も見えてしまったのだ。



酷い有り様だ。
人間はこんなにも、地球上のありとあらゆる動植物に悪影響を与えていたなんて…

産業廃棄物に汚染された山には木が、いや草さえも生えず地面が剥き出しになっている。

ペットボトルのギャップを餌と間違えて食べてしまった野鳥が、次々と倒れていく。

人間の生活環境が悪化するからといって山奥に作られた焼却場が、元々住んでいた動物達の住み処を奪っている。


こんなにも…
こんなにも、人間は身勝手で他の動植物の事を全く考えていないなんて――



知らず知らず、目を閉じている俺の瞼の隙間から涙が溢れてきた…


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