灼熱の太陽が照り付ける、どこまでも続く砂丘の波。動く物は風に流れる砂だけで、生命の気配は全く感じられない。

足元が立っているだけで、徐々に砂に埋もれていく。


テレビで見た事はあったが、実際に来てみるとまるで灼熱地獄だ。


だが、この見渡す限りの砂漠を、埋めつくす程のゴミをどうやって集めればいいんだ?

いやそもそも、俺は見える場所にある物しか動かした事がない…



でも――

やるしかない。
やるしかないんだ!!


俺はその汗さえも流れない様な乾燥した空気の中で、目を閉じて精神を集中した。

家族だけじゃない。友達だけでもない。この世に生きる全ての人類の為に、俺は俺の全てを注ぎ込む!!



意識を周囲に広げ、全ての物を感じ取る様に更に集中力を高めていった。

その時――


突然、風が流れが分かり始め、目も開いてもいないのに、周囲の様子が手に取る様に見えた!!


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