<最初のパスワードを教えます。画面に表示しますから、覚えなくても大丈夫です。

それでは早速、2番目の課題を言います。時間が無いので、急いで下さいね>

Mに言われ液晶パネルに表示されている時間を見ると、残り45分を切っていた。


45分しかないのか…
内容によるが、急がないと間に合わない。

俺はギュっと唇を噛み締めた。


<次は、世界中に散乱しているゴミで、サハラ砂漠を覆い尽くして下さい>

「あのサハラ砂漠を…
無理だ、そんな事が出来る筈が――」

筈がない。せう言いかけて、俺は言うのを止めた。

やらなければ人類が滅亡する。それもあったが、不可能だと思われた北極海の氷を元通りにするという事を、穂波と美空はやり遂げた。

ここで俺が、出来ないなどと言う訳にはいかない。


「だ…大地」

その時、穂波が目を覚ました。

「ほ、穂波、大丈夫か?無理するな」

「大丈夫。それより、急がないと間に合わなくなるから…

それとね…
大地も、本当に大切な事を思い出して」


本当に大切な事?


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