――…



俺は衛星が映し出す映像を、祈る様な思いで見ていた。

見えるといっても、俺の目に写るのは上空から2の姿が少し見える程度だった。

しかも、美空が瞬間移動する度に見失う…


一体どうなっているんだ?
氷は着実に北極海を覆っている。そろそろ元に戻ったのではないのか?



その時――

画面を食い入る様に見ていた俺の背後で、不意に声がした。


「ただいま…」

慌てて振り返ると、そこには穂波を肩で支えながら立っている美空の姿があった。

「美空!!
穂波は…穂波は大丈夫なのか!?」

「大丈夫。力を使い過ぎて気を失ってるけど…」

「そ、そうか…」


俺はその話を聞いて、ホッと胸を撫で下ろした。そして同時に、北極海の氷の事を思い出した。

ここに、2人が帰ってきたという事は…


<第1の課題はクリアという事で良いです>

室内にMの声が流れた。


や、やったんだ…
たった2人で、本当にあの広大な海を凍らせてきたんだ!!


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