<どうしました?
もう諦めますか?>
まだだ。
こんな事くらいで、投げ出す訳にはいかない。
「大丈夫。まだまだ今からよ!!」
<そうですか。タイムリミットもありますから、早くしないと間に合わなくなりますよ。
次は、氷が元通りになった時に連絡に来ます>
Mがそう言うと、潜水艦はゆっくりと氷から離れていき、再び深海へと潜水して消えた。
「穂波…」
心配そうな表情で私を見詰める美空に、精一杯の作り笑顔を見せて拳を握った。
「大丈夫、次いくわよ!!」
私は再び意識を集中し、北極海を復元するために力を使った。
しかし、やはり集中力は低下し、精神力と共に思いも弱くなり、回数を重ねる毎に氷を形成するエリアが狭くなっていった。
そして、7回目の氷を形成し終え氷の端へと移動した時、私は膝から崩れ落ちた――
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