<これは連絡用に、近海を運行していた潜水艦を僕が用意した物です。

自分がどれだけの氷が復元出来たか分からないでしょう?>

それは確かに…


<僕は衛星により、瞬時にその様子が分かるから、その都度状況を連絡しましょう>

「分かったわ。
それで、今の状況はどうなっているの?」

私は頭の中で色々な事を考えた。60%か70%か?

いや、もしかすると既に90%を超えているかも知れない。


<今の状況は…約37%です>


私は一瞬、自分の耳を疑った。

何かの間違いではないのか?今までで最高の力を放出したにも関わらず、7%しか増えてないなんて。

「ちょっと待って。
それって本当なの?」

<本当にです。僕はこんな事で誰かを陥れようなどとは考えません。

ですから、間違いなく37%です>


「う、嘘…」

あれ猛烈な力を放出した事が初めてなのに、それでも増えたのはほんの7%だなんて…


私の心は少なからず動し、全身から力が抜けた様な気がした。


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