「あ…赤ちゃんができたの。」
ーー赤ちゃん
「それって…妊娠したってことだよね」
マリネはコクンと頷いた。
ーーマジで…
百合も光司もタクも…みんな固まってた。
「でも…妊娠したからって学校辞める必要ないんじゃね」
「あんた…何にも解ってないんだから黙ってなさいよ。
うちは県立だし…進学校なんだよ。マリネが辞めなくても…妊娠してるのがバレたら退学だよ。」
「だから…産む覚悟なんだったら問題になる前の方が…マリネのためでもあるの」
「そっか…。」
「でも…ホントにそれでいいの…マリネは」
「うん。そう決めたから。」
「そっかぁ…ならアタシ達も応援してるから元気な赤ちゃん産まなきゃ…ね。」
「だよな俺にできることなんかないやろうけど…何でも言ってくれよな」
「ありがとう…ホントに…百合も光司もタクも…ありがとう。
三人だけには知ってて欲しかったから…話したらホッとした。」
そう言ってマリネは泣き出した。