その時…テレビを見ながら煎餅をかじっていたお母さんが 「どうした音巴…涙なんか流して…」と言った。 「ううん…何でもない…。」 「ならいいけど…。」 「お母さん…」 「何」 「赤ちゃん…産んでもいい」 アタシがそう言うと…煎餅を持つ手が一瞬止まり… 「いいんじゃない」 と言ってくれた。