「泣いてんのか」
「……」
「お前の悪い癖。何でもかんでも自分の中にしょい込んで。」
「ちっちゃな身体で…全部…入りきれるわけねえだろ。入りきれないものは…零すしかねえんだって。だから俺に話してみろよ。俺はいつだってお前の味方だったろ」
「…うん…。」
「いっつもゴメンね。迷惑ばっかで…。タクには何もしてあげられないで…。」
「別にいいって。お前に何かしてもらおうなんて…期待してないし。」
「な…に…それ…」
タクがアタシの方を振り向こうとして…アタシは咄嗟に「こっち向かないで…そのまま聞いて」と言ってた。
タクは「解った」とだけ答えアタシの右手をギュッとにぎりしめてくれた。