その時アタシの名前が呼ばれた。




「外川音巴さーん。」




アタシが返事できずにいると、お母さんが「はい」と答え、お母さんに促されて診察室に入る。





診察室に入って椅子に座り顔を上げると…前にいたのは少し年輩の女性の先生だった。






神妙な顔付きだった先生が急に笑みを浮かべて…





ーーえっマヂで





お母さんの方へ椅子を回転させると




「おめでとうございます。おめでたですよ。」



アタシもお母さんも、先生の言葉を聞いても、何も言えずに




ーーえっ

ーーオメデタ




黙っていると…先生は念を押すようにまた…