マリネが家に着いた時はもう10時を回っていた。 玄関の前で百合は待っていた。 「これ…ケンシローから。」 そう言って…マリネに手紙を渡した。 「それから…ケンシローからの伝言…今夜は用事があるから家にはいないって。でも…心配すんなって。」 「解った。ごめんね…百合。」 「良いってとにかくよかったじゃん。」 「うん。」 「じゃあね。」 そう言って百合はまだ降り止まない雪の中を帰って行った。