マリネはメールを送り終えると…携帯を握りしめ…その場に座り込んで…泣き出した。






懸命に堪えていたものが堰を切ったように…溢れ出した。






しばらくして…マリネの携帯の着メロが流れた。






しかし…その音はケンシローではなく、百合から。







マリネが電話をとると…それは…やっぱり百合だった。



「マリネ」


「うん。」


「まだ武雄」


「うん。」


「もう帰ってきなよ。もうケンシロー帰って来てるから。」


「ホント…よかった…。」




何度もそう言うとマリネは泣き出した。




「よかったね。ケンシローもごめんって謝ってた。それに…手紙も預かってるから。」


「解った。今から帰る。」


「気をつけてね。」


「うん…百合…ありがと。」