ーーお前は…世界中のどんな高価な宝石もかなわへん…俺の宝物なんや。 ーーまた逢えたら…今度は絶対離さへんからな。 その頃…マリネは僅かな電灯の灯りに照らされた大楠の木の前に…あの日のように座り込んでいた。 ーーもしかして…もう逢えないわけ ーーねえ ーーケンシローっ