「何してんだ、音巴珍しいな…お前が図書館来るなんて。」
「ふんッ仕方ないのアタシだってこんなとこ来たくて来たんじゃないし。」
「じゃ何で来たんだよ」
「ハリセンの奴に数学の課題、突き返された。しかも今日中に再提出なんてありえないし。」
「ハハッ…音巴は数学音痴だかんな。それ…見せてみろよ。俺が教えてやるよ。」
ーーラッキーマジ…アンタいい人
「巧」とは高校で初めて知り合った。入学式の日…アタシが教室がわからなくてうろうろしていると、巧に声をかけられて…教室まで連れて行ってもらったのが始め。
身長は170cmで、髪は肩までのやや天パーで…
(こんなことを言うと…お前の天パーは天然パーだけどな…とか言われるが…)
真面目で優しくて、頭がよくて…顔もそこそこかっこよかったりもする。
入学当初から女の子達の間では結構人気もあったりしたが、コクられても全部断っていた。…理由は解らないが、今もアタシと同じで、彼女いない歴17年。
でも正直アタシのタイプではない。