ーー12月8日…
今日でケンシローに逢わなくなって…あの事件から2週間か…。
あの日から毎日…メールも電話も来ていたのに…とうとう今日は一回もなくなってしまった。
アタシの携帯の中には未開封のメールが120通を越え、不在着信も最初から最後まで「ケンシロー」の文字が並んでいる。
ーーこのまま…ケンシローに嫌われてもいいの
ーーいい訳ない。
ーーそう…そんなのいい訳ない。
ーーでも…まだ逢う勇気もなければ…メールを見る勇気もない。
ーー一体どうしたっていうのよ
ーー何度…自分に問いかけても…何一つ…前に進まない。
ーーあの日…あの小学校の黒板に相合い傘書いたよね
写メを開いてみる。
写メの中だけは素直なアタシでいれるのに…
本当にこのまま…終わってもいいの
ケンシローとアタシは運命の赤い糸で結ばれてたんじゃないの
その糸を自分で切ってもいいって言うわけ