「止めないと!早く出血を止めないと!」
半泣きになりながら、こずきんちゃんは、オオカミのモリの胸に、両手に持っている機械を押しつけ、スイッチをオンしました。
「な…何をしているんだい、とっくに出血は止まって…グボアッ!」
ドカンという大音響とともに、オオカミのモリは勢いよく吹っ飛び、先ほどこずきんちゃんが作った包丁の大穴の横に、もう一つ大穴のコレクションを増やしたのです。そして、壁に埋まったオオカミのモリに、こずきんちゃんは、心配そうな面持ちで近寄っていきました。そして、ばんそうこうが張られた左人差し指を見つめて笑顔で言いました。
「うん、きちんと血が止まった!あはは!」
「お前の活躍じゃないわボケ!一体何なんだその機械は!」
「名前は知らないけれど、よく心拍停止した患者さんにお医者様が心臓に電気ショックを…」
「指の止血と何の関係が…」