それを聞いたこずきんちゃんは、急に怒った表情になって、ドアをにらみつけたのです。
息も絶え絶えになっていた、家政婦と思われし人が、ダメージを負った顔面を押さえつつ、ようやく立ち上がる事ができた頃。その人は、世にも不思議な風景を目の当たりにしたのです。
「いけない子は、こう!えい、えいっ!」
こずきんちゃんが、ドアの外側に、どかっ、どかっと休む間もなくひざ蹴りをぶちこんでいたのです。
「…あ、あの~。お、おたく、さっきから何やってはるの?」
その人は、こずきんちゃんにたずねました。すると、こずきんちゃんは、その人にこう言ったのです。
「私がお待ち致してました家政婦さんに、挨拶代わりに強烈な一撃を加えたドアを叱っていますの。えい、えいっ!」
「(´Д`;)…」