「え~・・・」



杏ちゃんはその日そのまま不機嫌だった。




―――――――――――・・・・・・・




キーンコーンカーンコーン・・・



授業の終わりをチャイムが知らせる。


すると、隣の席の隼人はガタ、と立ち上がった。



「隼人?どうしたの?」


「お前のこと、今から言いに行ってくるわ!お前はここに居て!」


「・・・はぁ。」


そういうと、隼人はさっさと教室を出て行った。


「隼人」


隼人に声をかけていた人は、確か・・・杏ちゃんのタイプの人。



「隼人なら、監督のところいったと思うけど・・・」


「・・・ああ、ども」



杏ちゃんのタイプの人は、一礼してダッシュでどこかへ行った。



・・・みんなよく走るなぁ。