一瞬、何を言われたのかわからなかった。
「俺、新藤隼人。野球部に入ったんだけど･･･ﾏﾈｰｼﾞｬｰが居なくってさ。2･3年あわせて二人しか居なくって、大変なんだよ。」
「は、はあ･･･････」
「その辺のｷﾞｬﾗﾘｰも部員目当てでｺｰﾁ怒るし･･･俺女子と喋らないから」
「だから、あたし？」
「････まあ。いい人そうだし」
いい人そうだしって････。
「そんなﾃｷﾄｰに選んでいいの？」
「仕事さえやってくれれば」
「･･･まあいいや。あたしもｻｯｶｰか野球かどっちかのﾏﾈｰｼﾞｬｰやろうと思ったし･･･うん。いいよ」
「まぢ!?!?」
教室に新藤の大きな声が響き渡った。
「声･･･」
「あ、ごめん」
「えっと･･名前」
「あ、あたしは日波千夏!」
「ふうん。千夏って呼んでいい？」
「え･････」
