【中】酸いも甘いも、イケメンぞろい。



 にっこりと笑顔を向けると、先輩たちは目を大きく開いて、ぽかんとわたしを見つめる。

 どうしたのかな?仲直りしにきたはずなのに。




「い、いいんッスか?俺たち、望羽(みはね)ちゃんにひどいことして、泣かせちゃったのに…」


「謝ってくれたじゃないですか。みなさんも、わたしと仲直りしたいって思って来てくれたんですよね?」


「そ、そうだけど…でも…」


「…俺たちを許さないことだって、できるんだぞ」




 じっと葛谷(くずや)さんに見つめられて、手を引っこめながら、うーん、と考えた。




「もう一度考えてみましたけど、やっぱり怒ってもいないし、先輩たちを嫌だとも思っていないです」


「望羽ちゃん…」




 目を丸くしてわたしを見つめる未來(みらい)先輩を見て、にこっと笑いながら、もう一度手を差し出す。