にっこりと笑顔を向けると、先輩たちは目を大きく開いて、ぽかんとわたしを見つめる。
どうしたのかな?仲直りしにきたはずなのに。
「い、いいんッスか?俺たち、望羽ちゃんにひどいことして、泣かせちゃったのに…」
「謝ってくれたじゃないですか。みなさんも、わたしと仲直りしたいって思って来てくれたんですよね?」
「そ、そうだけど…でも…」
「…俺たちを許さないことだって、できるんだぞ」
じっと葛谷さんに見つめられて、手を引っこめながら、うーん、と考えた。
「もう一度考えてみましたけど、やっぱり怒ってもいないし、先輩たちを嫌だとも思っていないです」
「望羽ちゃん…」
目を丸くしてわたしを見つめる未來先輩を見て、にこっと笑いながら、もう一度手を差し出す。



