――ガチャ。


『…もしもし。』


私が電話しなくちゃ声なんて聞けない。

諦められない私は久しぶりに電話をかけた。


「もしもし、潤?久しぶり。」


『…あぁ。そうだな。』


……え?


久しぶりだって事さえ忘れてた?


私が電話をかけなくても潤はなんとも思わないの?


……。


「ねぇ、今度の日曜日会える?」


賭けてみた。

会って気持ちを確かめたい。


好きだって言ってくれたら嬉しい。

でも何も言ってくれなかったら…?


『…あぁ。大丈夫。』


…別れが待ってるかもしれない。


「分かった。また連絡するね。」


そう言って電話を切った。