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「あのねえ、とってもかっこよくて、親切なひと!」
良い意味で幼くて童顔、可愛らしくてまるっこい瞳の先を下げた、わたしの隣に座る彼女。
ぱちり瞬く大きな瞳はいつも潤っていて、今にも水分が溢れそうなきらめきは多くの人間を魅了する。
そんな彼女──浅井茉耶が弾けるような声色でわたしに教えてくれた。
すきなひとができたこと、かっこよくて親切なひとってこと。
それが、──……南雲直だってこと。
まさか、茉耶の口から直の名前が出てくるなんて思ってもいなかったから、もう少しだけ聞きたくなってしまった。
茉耶は──今度の女の子は、直のどこに惹かれたのか、気になった。
「どうしてすきだって思ったの?」
「え〜? それ聞いちゃう〜?」