『もしもし、美羽?』

「愛梨、電話なんて珍しいね」

『うん…ママもパパも事故にあって…』


え?嘘でしょ?

2人が事故に…?


『亡くなっちゃった…』


信じられなかった。

あんな素敵な2人か事故にあって亡くなったなんて。


「愛梨、今どこ?」

『ママたち連れて家に帰ってきたところ…』

「わかった!今すぐ行くから!」


愛梨の返事も聞かないで電話を切り、急いで彼女の元へ向かった。

愛梨が心配。

あの子は昔から思い詰めたり、溜め込むタイプだから…


15分くらいして、ようやく愛梨の家についた。

中に入り、愛梨のお母さんたちに手を合わせた。


「信じられない…」

「うん、そうだよね」

「愛梨、大丈夫?」


愛梨は悲しそうな顔をしていて、見ていられない。

こういうときって、なんて声をかけてあげたらいいんだろう。