コンビニの中に入り、グリーンスムージーだけ持ってレジに行こうとした。



夏葉が、あたしの手の中のスムージーをひょいと奪う。



「なに?」

「ん~」



夏葉は、ハンバーガーと唐揚げを持って、スムージーごとレジに持って行った。



お会計を終え、ハンバーガーを温めてもらっている間に、スムージをあたしの手に戻してくれる。



「えっ…ありがと」

「ん」



めちゃくちゃスマート…。



大人の余裕って感じ?



ハンバーガーを温め終わって車に乗った。



「っしゃ~、行くか~。早く行かねえと店閉まるもんな」



シートベルトをもう一度締めて車が動き出した。



夏葉は器用にもハンバーガーを食べながら運転してる。



あたしはスムージーをストローで飲みながらそんな夏葉を眺めてる。



って、なんか顔しかめてるんだけど…。



「マズい…」

「ん? なんかあった?」

「あ、いや、ハンバーガーが不味い…」



そういうことね…。



「ゴム食ってるみてえ」

「それやばいね」

「一口食ってみ? 代わりにスムージくれ」



片手で夏葉がそう言ってあたしにハンバーガーを押しつけ、代わりにスムージーを奪った。



「ちょっと~…」



お構いなしの夏葉はあたしが飲んでたスムージーを飲んでる。



あたしもハンバーガー食べてみよう…。



「うわ、これは不味いわ…」



ゴム食べてるみたいって的確な表現…。



あたしもスムージーで口直ししたい…。



「はい、夏葉これ返す! スムージーちょうだい」

「いらね~…」



夏葉からスムージーを奪い返して全部飲み干した