ん!? なんで!?



すごく仲の良い友達が他の人と仲良くしてるのがなんとなく寂しいのかな?



「あ~。あたしも久しぶりに昔の同級生とか会うと盛り上がってなかなか帰れないのわかる~」



村瀬さんも同調した。



うーん…。



村瀬さんにも別のコミュニティがあるって聞いても別に切なくないけど…。



まあ村瀬さんは結婚もしてるし昔からよく知ってるしね。



「だけどよく飲み会開けでこの時間に来られたね」

「そりゃあね、俺…」



次の言葉を待った。



「海入りたかったから」



その言葉に、なんだか少しがっかり…。



は!? だから、なぜ!?



あたしだって海に入って波乗りしたいからこんな早朝に来てるのに…。



『穂風と話したかった』って言葉を待ってた…?



そりゃ、あたしも海終わりに夏葉と話すのが最近の楽しみになってるけど…。



あたし、相当夏葉と仲良くしたいんだな…。



うぬぼれ厳禁!



恥ずかしい恥ずかしい…。



今日も昼過ぎまで波に乗ってから、ご飯を食べに行く。



「え? 村瀬さん行かないの?」

「息子と午後遊ぶ約束してるからね~」

「そっか~。じゃあ息子さんによろしく!」



原付で来ている村瀬さんは颯爽と帰って行った。



夏葉があたしの方を見る。



161cmのあたしと180cmくらいの夏葉では身長差が20センチ近くあって見下ろされる感じ。



「じゃあ行くか~」

「行こ~」



あたしの自転車の隣に当たり前のように止めてある夏葉の原付。



なんだか嬉しくなった。



いつもだいたい自転車を置いて、夏葉の2人乗りできる原付の後ろに乗って行く。



今日も当たり前のように荷物だけ持って夏葉の原付に座ろうとした。