さっきからずっと引っかかっていた。

だって、こんなにも豪勢な生活が手に入るんですもの。」

「僕が求めるのは割り切った関係です。
確かにお金に目がくらみ、それでも良いという女性は多いかもしれません。
だけど、お金目当ての女性はトラブルを引き起こします。

愛を求めて、他の男と浮気でもされれば、僕の名誉に傷が付きますしね。

わかりますか?
僕の言っていること?」

調月さんは言う。

「うーん、そんなものかしら…?
私が浮気しないと、なぜ言えるの?」

「あなたはもしこの契約を破ればどうなるか、その恐ろしさを知っている。
また、あのビルの屋上のフェンスには戻りたく無いはずだ。