飲み物しか無いんですよ、今は。

んー…
紅茶でもいかがですか?」

調月さんは言う。

「…いただきます。」

調月さんは紅茶を作り始める。

「そうだ。
あなたに1億円を請求した闇金、どこか分かりますか?
先に手を打っておきましょう。」

「たしか、サンケイ社だと名乗っていたけど…」

それ以上詳しくば分からない。

「十分です。
昼食を食べたら僕が話を付けに行きます。」

「やっぱり…」

「なんです?
やっぱり契約結婚を辞めたいと?」

調月さんの瞳が鋭く光ったような気がした。

「いえ、違うわ。
例え愛がなくても、この結婚を受け入れる女性は多い気がするの。