大きな手を差し出し堂々と挨拶をしたアーロンに、ハンナは眉を寄せて気に入らない表情を浮かべながら、スカートを摘んでカーテシーをした。
「ハンナ・エタンセルです。素晴らしい将軍閣下と縁続きになれて、嬉しいです。ご夫婦のお邪魔になるといけませんので、私はこれで失礼します」
そうすげなく言い放つと、ハンナはアーロンの反応を待つことなく、さっさと去って行った。
「……アーロン。ごめんなさい」
彼からの握手を拒否し、カーテシーのみで去っていった義妹は、アーロンが死ぬ気で国を守ってくれなければ、自分がどうなっていたのか、知っているのだろうか。
「それは、ブランシュが、謝ることではない。気にするな。この程度で気分を害する人間だと、良くない誤解をされても困る。しかし、あの性格では……いろいろと、難しそうだ」
大人の対応で苦笑したアーロンに、義理の妹の失礼な態度を擁護することも出来ず、私は曖昧に笑うしかなかった。
「ハンナ・エタンセルです。素晴らしい将軍閣下と縁続きになれて、嬉しいです。ご夫婦のお邪魔になるといけませんので、私はこれで失礼します」
そうすげなく言い放つと、ハンナはアーロンの反応を待つことなく、さっさと去って行った。
「……アーロン。ごめんなさい」
彼からの握手を拒否し、カーテシーのみで去っていった義妹は、アーロンが死ぬ気で国を守ってくれなければ、自分がどうなっていたのか、知っているのだろうか。
「それは、ブランシュが、謝ることではない。気にするな。この程度で気分を害する人間だと、良くない誤解をされても困る。しかし、あの性格では……いろいろと、難しそうだ」
大人の対応で苦笑したアーロンに、義理の妹の失礼な態度を擁護することも出来ず、私は曖昧に笑うしかなかった。