笑顔で頷き合うレアとルイーズ。それを横目に見ていたリオンが、アレックスを凝視している。その視線に気づいたアレックスは、苦笑いしながらリオンに告げた。
「君は学生じゃないから、長期休暇はないよ」
アレックスの言葉に納得できないリオンは、キースを見やるや否や言葉を発した。
「以前から頼んでいた休暇申請を取らせてくれ」
「……そうだな。この半年、休みという休みを取っていないしな。アレックス、辺境の様子も気になる。それに、辺境伯家の嫡男を長い期間こちらに留めているんだ。一度戻った方が良いだろう」
「それを言われると……そうだね、リオンからも休暇願いが出ていたしね」
リオンは二人の言葉を聞くと、後ろにいるレアに振り向きざまに伝えた。
「レア、俺も護衛としてついていく」
「兄上も帰れるのか! そうか、リリーが喜ぶぞ。あとはルーちゃんが一緒に行ければ言うことないな」
「……ああ、そうだな」
リオンの帰省を喜ぶレアと、そんなレアに優しいまなざしを向けるリオン。
そんな二人とは離れたところで、アレックスとエマが宝石について話していた。
「先ずは実物を見せてください。宝物庫にでも保管してるんですか?」
「こうなるから、宝石の話はまだしたくなかったんだ。今は厳重に管理している。見せるのは無理だよ。何が起こるか分からないものを見せるわけにはいかない」
「それでは、もう少しこちらで宝石について調べてみます。確証はありませんが、気になることがあるので」
「わかった。それなら今は、宝石について語るのはやめておこう」
「そうですね」
二人の間で何やら確約が取り交わされたようだ。
「君は学生じゃないから、長期休暇はないよ」
アレックスの言葉に納得できないリオンは、キースを見やるや否や言葉を発した。
「以前から頼んでいた休暇申請を取らせてくれ」
「……そうだな。この半年、休みという休みを取っていないしな。アレックス、辺境の様子も気になる。それに、辺境伯家の嫡男を長い期間こちらに留めているんだ。一度戻った方が良いだろう」
「それを言われると……そうだね、リオンからも休暇願いが出ていたしね」
リオンは二人の言葉を聞くと、後ろにいるレアに振り向きざまに伝えた。
「レア、俺も護衛としてついていく」
「兄上も帰れるのか! そうか、リリーが喜ぶぞ。あとはルーちゃんが一緒に行ければ言うことないな」
「……ああ、そうだな」
リオンの帰省を喜ぶレアと、そんなレアに優しいまなざしを向けるリオン。
そんな二人とは離れたところで、アレックスとエマが宝石について話していた。
「先ずは実物を見せてください。宝物庫にでも保管してるんですか?」
「こうなるから、宝石の話はまだしたくなかったんだ。今は厳重に管理している。見せるのは無理だよ。何が起こるか分からないものを見せるわけにはいかない」
「それでは、もう少しこちらで宝石について調べてみます。確証はありませんが、気になることがあるので」
「わかった。それなら今は、宝石について語るのはやめておこう」
「そうですね」
二人の間で何やら確約が取り交わされたようだ。