「どうかお気になさらないでください。もう体調は良いのですか?」

「はい。この通り、回復いたしましたので、どうかお気に留められませんよう」

「それは良かったです。でも、無理はなさらないでくださいね」

「はい。本日は、リオン坊ちゃまにお付き合い頂きましてありがとうございます。今後とも、どうかよしなにお願いいたします」


ほほ笑みながら、二人を見るロバートは嬉しそうだ。



その後、部屋までルイーズを送るリオンは、朝食に誘うが断られたようだ。部屋に着くと、リオンにお礼を告げて、ドアの前で別れた。

「姉上、お帰りなさい。楽しかったですか?」

「ただいま、リアム。お花畑に連れて行ってもらったの。とても綺麗だったわ……それよりも、朝食はいただいたの?」

「はい。エマさん、エリーさんのお部屋で、一緒に食べました」

「そう、それなら良かったわ。リアム……、私…少し部屋で休むわね」

リアムに休憩することを告げると、ルイーズは寝室のドアを開けて中へと入っていった。しかし、一人になった途端に脱力したのか、目の前にあるベッドへと倒れこんだ。しばらく身動きもせずにそのままの状態が続いたが、すっと起き上がりクローゼットに歩いていく。

「ここへ来てから、開いていなかったわね」