辺境に来てからの数日間は、色々なことがあり過ぎた。本来の目的である乗馬は、既に諦めていたようだ。それが、ここに来て急に願いが叶ったルイーズは、とても浮かれているようだ。揺れる身体も気にすることなく、遠くの景色を楽しんでいる。馬上から見る眺めが新鮮なのだろう。
「気分は悪くないか?」
声のする方へ振り向いたルイーズは、そこでようやくリオンに抱えられていたことを思い出したようだ。真っ赤になりながら頷くルイーズを、優しい眼差しで見つめるリオンは、本当に嬉しそうだ。
「少しだけ飛ばしても良いか?」
「……はい」
リオンの体温を背中に感じとったルイーズは、胸の鼓動を抑えられずにいるようだ。
しばらく走ったところで小道に入ると、辺り一面には白やピンクの花々が咲き乱れていた。それらを視界に捉えたルイーズは、得も言われぬ懐かしさを感じているようだ。
黙り込んだルイーズを心配そうに見るリオン。
「この花畑は、昔からあるのですか?」
「ああ」
「……そうですか」
小道の先にある大木の側で、馬から下りた二人。
「ここには、10年前に一緒に来たことがあるんだ」
「ごめんなさい……覚えていなくて」
「いや、良いんだ。またこうやって、一緒に来ることができた」
「気分は悪くないか?」
声のする方へ振り向いたルイーズは、そこでようやくリオンに抱えられていたことを思い出したようだ。真っ赤になりながら頷くルイーズを、優しい眼差しで見つめるリオンは、本当に嬉しそうだ。
「少しだけ飛ばしても良いか?」
「……はい」
リオンの体温を背中に感じとったルイーズは、胸の鼓動を抑えられずにいるようだ。
しばらく走ったところで小道に入ると、辺り一面には白やピンクの花々が咲き乱れていた。それらを視界に捉えたルイーズは、得も言われぬ懐かしさを感じているようだ。
黙り込んだルイーズを心配そうに見るリオン。
「この花畑は、昔からあるのですか?」
「ああ」
「……そうですか」
小道の先にある大木の側で、馬から下りた二人。
「ここには、10年前に一緒に来たことがあるんだ」
「ごめんなさい……覚えていなくて」
「いや、良いんだ。またこうやって、一緒に来ることができた」