部屋に着いた三人は、ベッドの側に歩み寄ると、リリーの顔を覗き込んだ。朝よりもだいぶ落ち着いた様子のリリーを確認すると、皆の表情が安堵感に包まれた。
リリーが目を覚まさないように、足音を立てずに部屋の中を歩く三人。
「リオンさん、クローゼットの中も見ても良いですか」
「ああ、全て見てもらって構わない」
リオンとリアムは、クローゼットの中にあるものを、一つ一つ見ているようだ。そんな二人とは別行動のルイーズは、しきりにベッドの周りを見回している。
(赤い色は目立つから、すぐに見つけられると思ったのに……)
「リオンさん、少しよろしいですか?」
「どうした? 何かあったのか?」
ルイーズに、優しい口調で問いかけるリオン。
「いえ、何もないから少し焦ってしまって……宝石を見つけたら、すぐにでも妹さんから離れた場所に封印したいと思っていました。もし、今日見つからない場合は、妹さんに別の部屋へ移ってもらいたいのです」
「そうだな、そうしよう」
リオンは、側近の三人を部屋に呼んだ。どうやらルイーズに紹介をするつもりらしい。
「このまま紹介されないのかと思ったぞ」
「本当だよね。僕はわざとそうしているのかと思ったよ」
「他の方々への挨拶は、既に済ませてある。もちろんリアムにもな」
三人に責められるリオンが口を開こうとしたその時、レアが部屋に入ってきた。
「兄上、三人に聞いたぞ。ルーちゃんをまだ紹介していないらしいな」
リリーが目を覚まさないように、足音を立てずに部屋の中を歩く三人。
「リオンさん、クローゼットの中も見ても良いですか」
「ああ、全て見てもらって構わない」
リオンとリアムは、クローゼットの中にあるものを、一つ一つ見ているようだ。そんな二人とは別行動のルイーズは、しきりにベッドの周りを見回している。
(赤い色は目立つから、すぐに見つけられると思ったのに……)
「リオンさん、少しよろしいですか?」
「どうした? 何かあったのか?」
ルイーズに、優しい口調で問いかけるリオン。
「いえ、何もないから少し焦ってしまって……宝石を見つけたら、すぐにでも妹さんから離れた場所に封印したいと思っていました。もし、今日見つからない場合は、妹さんに別の部屋へ移ってもらいたいのです」
「そうだな、そうしよう」
リオンは、側近の三人を部屋に呼んだ。どうやらルイーズに紹介をするつもりらしい。
「このまま紹介されないのかと思ったぞ」
「本当だよね。僕はわざとそうしているのかと思ったよ」
「他の方々への挨拶は、既に済ませてある。もちろんリアムにもな」
三人に責められるリオンが口を開こうとしたその時、レアが部屋に入ってきた。
「兄上、三人に聞いたぞ。ルーちゃんをまだ紹介していないらしいな」