強い光が眩しくて、うっすらと目を開けた。
涙でグショグショのお姉ちゃんの顔が視界に入った。
頭と体に、ビニール素材の帽子と前掛けみたいのをつけていた。
「ユキ!大丈夫ユキ?!」
これでもかってくらい強く、お姉ちゃんは私を抱きしめた。
「赤ちゃん……、私の赤ちゃんは?」
酸素マスクをしているらしく、籠もった声が私の耳に届いた。
私から体を離すと、お姉ちゃんは優しい口調で
「大丈夫。元気な女の子だって」
と言い笑った。
そして頭を撫でると、
「よく頑張ったね。おめでとう」
と言って涙を流した。
ヨシユキさんはお姉ちゃんの横で、優しく微笑んでいて、私はある人の姿を探した。
「リョウちゃん…は……?」
お姉ちゃんとヨシユキさんは、2人で視線を落とした。