リョウちゃんは
そこに立ってた。
そして私に背を向け、
歩き出した。
「待って!」
焼けるような喉の痛みに耐え、私はついに声を出した。
そんな声も虚しく、リョウちゃんは歩き続けた。
「待ってリョウちゃん。どこ行くの?」
暗闇へと歩み続けるリョウちゃん。
走っても距離は縮まらない。
「リョウちゃん待って。置いてかないで」
リョウちゃんがピタッと足を止めた。
そして振り返ったリョウちゃんはこう言った。
「来ちゃだめだ」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…