マックに着いた私は何も頼まずに、そのまま2階のテーブルがあるフロアへ上がった。
リョウちゃんはまだ着いていないようで、2階フロアから私を呼ぶ声は聞こえない。
平日ということもあり、いろいろな学生でごった返した店内は、妊婦となった私には居心地が悪く、激しい吐き気と目眩を感じ、側にあった机にガクンと手をついた。
「大丈夫…ですか…?」
近くに座っている女性に、体を支えられながら、椅子に座る。
多分、店内の視線は私とこの女性に注がれていた。
「大丈夫です。すみません…。少し休めば、治りますから…」
親切にしてくれる女性に、私は頭を深く下げて、ありがとうございます、とお礼を告げた。
外を見ると、もう既に月がくっきりと見えて、時計を見ると7時すぎだと言うことに、初めて気付いた。
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