Side 美砂

まだ…まだついて来るし…。

お金ないのに…諭吉いないのに…ウゥッ。

とりあえず、早く部屋に帰ろう…!!!

私は、走ってエレベーターに乗った!!

そして…今までにないぐらいに早く“閉じる”のボタンを押した!!

ボタンが壊れるぐらいにバシンバシンと押してるのに…

何故??何故男は、“自分はカッコイイよ★ヘヘッ”って顔で乗ってくるんだ…?!

私は、その顔に軽い寒気を感じて男と対角線の辺りに移動した。

『ガチャャャャン!!』

「「へっ??」」

大きな音に二人して変な声を出した。