朝食が載ったトレイを取って、隅の席で一人で黙々と食べていたら、三人揃ったステファニーたちがこちらを見て何か言っていた。

 けれど、ひと月もしない内に彼女たちは何の反応もしない私に飽きると思うし、嫌われたからって別に気にするほどのこともない。

 どんなに聖人でも、必ず2割には嫌われるのよ。全員に好かれようとする方が無理なのよ。

 二度目に経験する学生生活ともなると『こういう時はこうしよう』という対処方法が、自分の中で定まってしまっているものだ。

 井戸の中のように狭い世界しか知らない学生の時なら、これも辛かったのかもしれない。

 私は学生の頃から一人でも、特に気にせず行動して、大丈夫だったけど……社会人になれば、一人で行動しなければいけない必要性だってあるし、誰にも気を使わない楽さにも目覚める。

 何より美食を求めて一人旅行するのが好きだった私には、グループ行動の煩わしさに耐えるくらいなら、一人の方が断然気楽だってそう思ってしまうのよね。

 そんなことより……今食べてる朝食が不味いことが、我慢ならない。

 何をどうしたら、この材料を使ってこんなにも美味しくなくなってしまうの……? 本当に不思議だわ。