「でもそんな私を見ても、優しかった」


「私はその人のことを好きになってしまった」


私を見る原田さん。


「私は毎朝あのひとが囁いてくれることが一番の幸せだった」


邪魔になる前髪を払う。


「私はその人のこと高1から好きだった。」


はっきりと私を見つめてくる。


「でもあなたは違う。あなたはやすやすと直樹くんの彼女に・・・」


声が少し震えている。


それは悲しみからなのか。


・・・憎しみなのか。


わからない。