次の日。
この日は、取引先主催のパーティーがある日だ。

開始時間は19時からだった為、仕事が終わるとみんな一度帰宅し、パーティー用の服に着替え、それぞれ会場のホテルへと向かった。

会場に着くと、凄い数の人が来ていた。
広い会場と人の多さにわたしは圧倒された。

パーティーは立食形式で、みんなそれぞれ自由に動き回り、他社の人やお偉いさんのような人に挨拶して回っているのが見受けられた。

「いらっしゃいませ。」

そう言いながら、ウェイターさんがわたしにシャンパンらしきものが入っている華奢なグラスを差し出す。

「あ、どうも。」

わたしは、それを受け取ると一人では心細く、キョロキョロと辺りを見回し、成美を探した。

すると、ステージ上が明るく照らされ、司会の人が檀上に上がった。

「皆様、本日はご来場いただき、誠にありがとうございます。それでは、我が社の社長から皆様にご挨拶がございますので、社長、お願いします。」

司会の人は、上層部の人なのかな。
そう思っていると、ステージ上に上がって来る人が見えた。

その人を見て、わたしはハッとする。

あれ?あの人、、、
バーでわたしの隣に座った人に似てる。