そしてパーティーは21時に終わり、上層部の人たちは個人的に二次会へ行くような雰囲気だった。

わたしは成美と別れると、タクシーに乗り自宅に帰宅した。

"22時頃、お待ちしてますね。"

本宮社長は本気で言ったんだろうか。
でも、何でまたわたしを?

こないだのホテル代請求されるの?
それとも、何もなかったことにしようって口止めされるとか?

帰宅して着替えてから時刻を確認すると、そろそろ22時になろうとしているところだった。

どうしよう、、、
やっぱり行った方がいいよね。

わたしは覚悟を決めると自分の家を出て、エレベーターの扉横にある上向きのボタンを押した。

すると、下からエレベーターが上がってきて扉が開く。

わたしはエレベーターに乗ると、変な緊張で力が入る人差し指で10階のボタンを押した。

エレベーターの扉はゆっくり閉まると、上へと上って行く。

そして、ポーンという音と共に10階に到着し、わたしはエレベーターから降りた。

10階には玄関のドアが一つしかなく、インターホンの少し上には"Motomiya"の表札があった。

本宮社長って、このマンションの10階に住んでたんだ。

そう思いながら、わたしはドキドキと鳴る鼓動を抑え、恐る恐るインターホンを鳴らした。