階段をのぼる
登れば登るほど、高く、水溜りが
私の足下を阻む
滑らないように、慎重に、
歩みを進めたら高台が
なのに、私は水溜りに目を奪われて、
立ち止まり、恐怖する
踏み込めない、
水のないところはすぐ、傍に、
段差があるのに
私は、水溜りという壁を踏まなければ、強さは得られないと
信じて、疑わないのだ
紅い指先、
悴んだ手のひらが言うことを効かなくて
あぁ、
白い息が空気にカタチを遺す
ケヤキが寒々しく枯れて、
裸の姿
私は空を見上げ、ちいさく
零す
今日も…
泣けないよ。と
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