「天野さん、お疲れ様です」

「お疲れ様でした」


私は、天野 梓奈(あまの あずな)18歳。

高校3年生。


ブックカフェのバイト終わり、先輩の天堂さんと挨拶をして帰ろうとしていた。

外に出ると、店長と後輩の三木さんが話してるのが聞こえてくる。


「天野さんって、すごく地味ですよね」

「そういうこと言わないの!」


いつも言われてること。


“あの子って地味すぎるよね”


言われすぎて慣れてしまったのか、傷つくことはなかった。


店長たちが私に気づくと、逃げるようにお店に入っていく。

別に気にしないのに。

逃げる方がおかしすぎる。