柔らかいウエーブがかった金色の髪、大きい青い瞳は宝石のようにきらめいていて、雪のように白い肌はほほの辺りがあわいばら色に()まっている。ハデではない清楚(せいそ)なデザインのドレスは、少女の美しさを引き立てていた。
 そのあまりの可愛らしさに、たっぷり十秒は息が止まっていた。

「お人形……みたい……」
「初めまして、お姉様」
 声も、可愛い! そしてにっこり微笑む。更に可愛い! 可愛い! 可愛い! 可愛い!!

 私は夢の中で熱を出したみたいに、現実感がないままボーッとなって、彼女の手をにぎった。こんなに可愛い子が私の妹になるなんて、本当に夢みたいだった。
 これからは毎日この子と一緒に遊べるのね!

「よろしくね!あなたのお姉さんになれるなんて、素敵だわ!私はジャボットよ。あなたは?」
 するとあわてたように、新しいお父様が私達の手を引きはなした。