「俺も、十四日いない。」

「俺も!」

なんと!みんないないのか!

お兄ちゃんはさみしい…

「ていうか、律兄、なんでそんなに落ち込んでんの?自分もひなのさんと過ごすんでしょ?」

「そ、それは!」

でもみんな家にいないのか…

そういえば、バレンタインの日、ひなは真達にチョコケーキ作ってくるって言ってたっけ。

ん?

まてよ、てことは、十四日は…

家でひなと二人きりってことか!?


「それはチャンスじゃん!」

風馬が俺の肩をバシッと叩きながら言う。

「チャンス?」

「そうだよ!先に進むチャンス!」

やっぱり、そのことか。

「な、律。お前だってもうそろそろ我慢の限界なんじゃねえの?」

俺が、我慢してる?

ひなに対して?

「わかんねえことがあったから俺に聞け、な!」

それは、心強いのか否や…

「瑛斗は!?初めてだったのか!?」

瑛斗は落ち着いててクール。